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2007年8月 1日

たのしいRubyたのしいRuby 第2版 Rubyではじめる気軽なプログラミング - 高橋 征義, 後藤 裕蔵

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この本はRubyのリファレンス本です。帯には「入門書の定番」とか「初心者の気持ちを裏切らない」とか書いてありますが、ほんとのプログラミング初心者にはお勧めしません。
たのしいRuby 第2版 Rubyではじめる気軽なプログラミング
たのしいRuby 第2版 Rubyではじめる気軽なプログラミング
高橋 征義 (著)
後藤 裕蔵 (著)
まつもとゆきひろ(監修)
¥ 2,730 (税込)



概要
・Rubyをはじめよう
プログラミングの基本である変数や制御構造などの説明。特にRuby独自の構文や、Rubyの特徴であるすべてがオブジェクトであることの説明などがあります。本書を理解するためには、少なくともここに書いてあることが理解できることが必要なので、買う前に第1部だけ一読してみることをお勧めします。
・基礎を学ぼう
変数や制御構造のRubyでの表されかた方の解説。Rubyではすべてがオブジェクトとしてあらわされるため、オブジェクト指向について簡単にでも知っていないと、基本の制御構造とはいえ理解しにくいかもしれません。
・クラスを作ろう
題名はクラスを作ろうとなっていますが、実際には基本クラスの解説となっています。Rubyではすべてがオブジェクトであらわされるため、基本の数値や文字列、その演算もオブジェクトとしてあらわされ、一見理解しにくい部分であるのでその解説となっています。
・Rubyを使いこなそう
こまごまとした多くの事柄の説明です。コマンドラインオプションに始まり、イテレータなどの解説があります。Mix-in(モジュール拡張)についてもここで簡単な解説があります。
・ツールを作ってみよう
Rubyを使った簡単な制作の実例集です。
Ruby自体がもともとすべてオブジェクトであらわすという言語的特性があるため、もともと完全な初心者には取っ付きにくい言語であるのかもしれませんが、この本も初心者には厳しい内容ではないかと思います。たぶんオブジェクト指向の知識がない人には、最初の演算の部分でさえ理解できないのではないかと思います。

一方、ちゃんとしたオブジェクト指向的な知識がある人からみると、少々解説不足な気がします。この本自体は初心者を対象として書こうとしてあるようで、言語設計の背後にある思想などが全く読み取れません。

たとえば"until文"がありますが、本質的には"while(!())"と同じはずです。また"loop文"についても本質的には"while(true)"と同じはずです。そこをなぜあえて別のものを作ったのかという「設計思想」に対する解説がないため、混乱してしまいます。(一応「否定を考えるのが直観的でない場合などは、until文を使った方がわかりやすいプログラムとなるでしょう。」とありますが、個人的にはむしろ同じ意味の違う構文が出てくる方がわかりにくいのではないかと思います。)

ただ、この本に読む価値がないかといえば違います。この本の本質は、最初に書いたとおりリファレンス本としての価値でしょう。リファレンス本として見れば、基本的なことが中心ではありますが、それぞれよくまとまっていて読みやすい本だと思います。そのため、「入門書的な意味合いを持つリファレンス本」として読んでいくのがいいのではないでしょうか。

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